教養動画における本当に何もわかってない道化の存在について
作成日: 2022-10-28
山田五郎 オトナの教養講座では、ワダさんという聞き手が山田五郎さんに美術の解説を求めます。ワダさんは世界史や地理について詳しいわけではないので、基礎的なところから山田さんが解説してくれます。
NHKの笑わない数学では、パンサーの尾形さんが数学の概念について解説します。パンサーの尾形さんの語り口は棒読みで、数学の概念を理解しているとは思えない様子で番組は進行します。
これらに共通するのは、何もわかっていない道化の存在です。
本当に何もわかっていないことが振る舞いから明らかな道化の存在は、聞き手にわかっていないことへの安心感を与えています。
ゆっくり解説の霊夢や、数学ガールのテトラちゃんもこのタイプの道化であるとみなせます。
わかっていないふりをして、道化の振る舞いをすることは可能なのでしょうか。道化の演技はかなり難しいと思います。
逆に言うと、良い質問が出来なくても、わかっていない様子というのは発言から如実に伝わるということでもあります。
とりあえず言語化をして、質問という形に発露させることで、言外のコミュニケーションが与える影響に頼るというのは、悪くない戦略なのだと思います。
ところで
山田五郎のミケランジェロの回を見て、京都府立陶板名画の庭を訪れましょう。原寸大の最後の審判があります。京大のキャンパス会員だと100円です。